NECは2月中にも、J2EEフレームワーク製品「MCOne」に自律機能を加える予定だ。「運用者がハードやソフトの資源を意識せずに、簡単に新しいアプリケーションを追加することができる。新しいアプリケーションを追加する場合、MCOneの自律機能が検知して、自動的に資源を割り当てることができるようになる」(NECミドルウエア事業部の小室博エンジニアリングマネージャー)。

 MCOneはオープン環境で、信頼性の高いシステムを構築するために必要な機能を提供するフレームワーク。2000年11月から出荷を開始した。「アプリケーション・サーバーだけでは実現できない、信頼性や可用性を持たせるための機能を提供する」(小室マネージャー)。EJB(Enterprise JavaBeans)をGUI画面で簡単に配置できるようにする開発支援ツール「業務フロー」や、バッチ処理や同期/非同期処理など業務パターンに必要なソフト部品などからなる。システムの稼働中に新機能を追加できる「オンライン中業務配置」機能も備える。

 「MCOneを利用することでシステム構築の負担が減り、一からシステムを構築するよりも高い信頼性のシステムが構築できる」と小室マネージャーは強調する。「MCOneの機能には、メインフレーム時代からの経験を生かして、信頼性の高いシステムの構築経験をつめ込んでいる」(小室マネージャー)。

(島田 優子=日経コンピュータ)