日経コンピュータが主催する「第7回 情報システム大賞」の表彰式が2月5日、幕張メッセに隣接するホテルニューオータニ幕張で開催された。今回、受賞した9社・団体の代表者や協力ベンダーなど合わせて100人強が出席し、その栄誉をたたえた。表彰式では、小社代表取締役社長の河村有弘が各社・団体の代表者に、記念の盾と副賞(グランプリの場合、賞金100万円)の目録を手渡した。

 情報システム大賞は、優れた企業情報システムを発掘し、その成果を広くIT業界全体に知らせることを目的とした表彰制度。7回目を迎える今回から内容を一新した。

 「経営改革賞」、「プロジェクトマネジメント賞」、「先進技術賞」、「ネット・ビジネス賞」、「電子政府賞」の5部門賞を選定した。全応募のなかで総合的に最も評価が高いシステム1件を「グランプリ」に選出した。これとは別に、審査委員と日経コンピュータ編集部が特に評価したシステム3件を「特別賞」に選んだ。

 今回、グランプリを受賞したのは、清水建設の「工事建物データベースシステム」。「顧客中心」の発想を単に経営スローガンとして掲げるだけでなく、情報システムにまで拡大した点が高く評価された。

 経営改革賞は松井証券の「ネットストック」が受賞した。システムが経営の妨げにならないよう、開発・運用体制を見直した点が優れていた。

 プロジェクトマネジメント賞を受賞したのは、ニッセイ同和損害保険の「代理店業務支援システム“WIND”」。複数ベンダーが参加する大規模プロジェクトを遅延なく完了したマネジメント手法が光った。

 先進技術賞とネット・ビジネス賞は、それぞれ東京三菱銀行の「東京三菱ブロードバンドネットワーク(BEGIN)」と、中堅建設会社ポラスグループの「iサポート」が選ばれた。電子政府賞は応募システムが3件と少なかったため「該当なし」とし、応募の中で最も優れていた岩手県の「申請・届出書ダウンロードシステムならびに汎用電子決裁システム」を「電子政府部門・特別賞」とした。

 このほか、佐賀県の物流会社であるトワード物流の「統合物流情報ネットワーク」、仙台水産の「音声現場入力システム」、宮崎県にある医療法人明和会宮田眼科病院の「総合予約システムM-Magic」の3システムが特別賞を受賞した。

 各受賞システムの概要は日経コンピュータのWebページで紹介している。詳細は日経コンピュータ2月24日号の特集で報告する。

(栗原 雅=日経コンピュータ)