ソニーは1月28日、システム・インテグレータのシーアイエス(CIS)を株式交換によって完全子会社化すると発表した。7月をメドにソニーのシステム子会社であるソニーインフォメーションシステムソリューションズ(SISS)と合併させ、新しい情報システム子会社を発足させる。

 新会社はCISの既存顧客への業務を継続するものの、当面はソニーグループ向けのシステム開発を中心に行う。新会社の社長には、シーアイエスの戸高修社長(写真右)、副社長にはSISSの佐藤和朗社長(写真左)が就任する予定。

 ソニーの近藤章執行役員専務(写真中央)は、「ソニー社内のSCM構築などで、SISSだけではシステムの企画、設計といった上流工程の作業が追いつかず、外部委託していた」という。ソニーは外部委託が多くなるとノウハウの蓄積やコスト面で問題があると考え、昨年12月、CISに対して子会社化への交渉を開始した。

 ソニーとCISは、2001年7月に上流工程のコンサルティング事業を目的とする合弁会社「ジェンシス コンサルティング」を設立しており、提携関係にあった。昨年度はジェンシスの売り上げの半分以上は、ソニーグループ関連によるものだったという。

坂口 裕一=日経コンピュータ