「日本市場で、今年か遅くとも来年には、シェアでナンバー1になる」。ベリタスソフトウェア日本法人の上村美喜男社長は1月23日、新製品発表会の席上でこう宣言した。ベリタスソフトウェアは2月10日、バックアップ・ソフトの新製品「VERITAS Backup Exec 9.0 for Windows Servers」を出荷すると発表した。

 上村社長の発言の裏には、世界のストレージ管理ソフト業界では、圧倒的なトップ・シェア誇る同社が、日本市場、特にWindows向けバックアップ・ソフトでは、2位以下に甘んじている、という事情がある。この状況を打開するべく打ち出したのが、この新製品だ。他社に先駆けてWindows2003のサーバー環境に対応させた。運用面でも、インターネット経由でもWebブラウザを使って監視・管理できるようにするなど、管理者の使い勝手を高めた。

 上村社長は「バックアップ速度の向上など、ソフトの性能面では他社を引き離すことができた。足りないものは知名度」と語る。そのため、ベリタスはプロモーションに要員と資金を投入していく方針である。「特にパートナとの関係強化や、パートナのトレーニングに力を入れる」(同)。これは、日本における販売が、100%パートナーを通したものだからだ。

 加えて上村社長は、「ベリタスは昨年、日本市場における売り上げを伸ばしたが、競合他社はみな売り上げを下げている。競合他社との差はほとんどなくなっており、シェア1位になるのは時間の問題」と自信をみせる。

 Backup Execの動作OSはWindowsNT/2000/XP/2003。価格は13万2000円。アップグレード版は4万2000円から。

鈴木 孝知=日経コンピュータ