米アクチュエイトのジョン・ボウ副社長
 「Excelを活用すればデータ・ウエアハウス(DWH)のデータの利用方法は大きく変わる」。こう話すのは、BI(ビジネス・インテリジェンス)ソフト・ベンダー米アクチュエイトのジョン・ボウ副社長だ。同氏は、日本法人アクチュエイト ジャパンのゼネラルマネージャも兼任している。

 「今までDWHに蓄積したデータは社内でも一部の専門家が分析するだけだった。一般の社員は専門家が分析したデータを見るだけで、自由にデータを使ってレポートを作ることはできなかった」と同氏は指摘する。「Excelは世界で最もユーザーの多いデータ分析ツール。DWHのデータをExcelを通じて利用できれば、エンドユーザーが自由にデータを活用してレポートを作成できる」(同氏)。

 「当社の製品の狙いは、ユーザーの多いExcelを利用してエンドユーザーが自由にレポートを作成し、データの活用を進めること」(同氏)。アクチュエイトはExcelでのレポート作成を支援するツール「e.Spreadsheet Designer」を昨年、出荷した。「e.Spreadsheet Designerを使えば、Excel単独よりも柔軟にレポートを作成できる。例えば、異常値などがあった場合、Excelでは式を書き直したり、レポートの書式を変換したりする必要がある。当社の製品を利用すれば、異常値などを自動的に取り除いて、柔軟にレポートを作成できる」(同氏)。

 「Excelのほかに、当社が狙うのはドイツSAPのERPパッケージ(統合業務パッケージ)ユーザー」とボウ氏は加える。アクチュエイト ジャパンは今年5月以降に、同社が出荷する情報配信ソフトとSAPを連携するソフトを出荷する予定だ。「日本は世界で有数のSAPユーザーがいる。SAPとの連携製品には大きな期待をしている」とボウ氏は意気込みを語った。

島田 優子=日経コンピュータ