中国最大のソフト会社、東軟集団(NEUSOFT、http://www.neusoft.com/)は1月10日、ソフトウエア開発組織の品質管理基準であるCMM(能力成熟度モデル)の最高ランク、レベル5を取得したと発表した。レベル5の取得は中国企業で初めて。中国のソフト会社は、欧米や日本など先進国のソフト下請けとして急速に成長しており、今後もレベル5を取得するソフト会社が相次ぎそうだ。

 今回レベル5を取得したのは、東軟集団グループの中核である「瀋陽東軟軟件股分有限公司」の国際事業部門。東軟股分の前身は、大手カー・エレクトロニクス製品メーカーのアルパインと東軟集団が1991年に合弁で設立した会社で、1996年に中国のソフト会社として初めて上場(上海証券取引所)した実績を持つ。同部門は今回のレベル5を取得する前の2001年6月に、CMMレベル3を取得済み。

 東軟集団はグループ企業を率いる持ち株会社で、グループ企業の従業員数は4600人を超える。ソフトの下請け先として日本企業からの信頼が高く、合弁会社を設立した東芝やアルパインのほか、NECグループ、ソニー、沖電気など、多くの大手企業が提携関係にある。2002年度の売上高は25億人民元(約375億円)に達する見込み。

(井上 理=日経コンピュータ)