銀行系クレジットカード会社で組織されている日本クレジットカード協会(JCCA、http://www.jcca-office.gr.jp/)は12月20日、各社が共同で使えるICクレジットカード用加盟店端末の本格導入を2003年7月まで延期すると発表した(12月26日付け『【続報】ICクレジットカードの導入延期,「不具合」ではなく「仕様の再確認による実験の遅れ」』はこちら)

 同協会は今年7月から、ICクレジットカード用加盟店端末の共同化に向けて実証実験を進めており、2003年1月の本格導入開始を予定していた。米ビザ・インターナショナル、米マスターカード・インターナショナル、ジェーシービー(JCB)といった、各社のICクレジットカードが1台の端末で利用できることの確認を行ってきた。

 この実証実験のなかで、一部のICクレジットカードが加盟店端末で正しく読み込めないなどの不具合が発生した。不具合が生じるのは、台湾で発行された米マスターカード・インターナショナルのICクレジットカードの一部に限られる。

 ただ、「台湾版マスターカードでも、どういった条件で不具合が起きるか、厳密にはまだ不明。影響のあるICクレジットカードの枚数などについても現在調査中である」(JCCA)という。この問題がシステムに与える影響の範囲については、「加盟店端末のソフトを変更するだけで直る。データを処理するセンター側のシステムを変える必要はない」(JCCA)見通しだ。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)