ケーブルテレビのネットワーク敷設などを手がけるコスモ(http://www.beside-net.com/)は、2003年1月からインターネットを利用した監視カメラ事業に乗り出す。パソコンや携帯電話のWebブラウザからインターネットを通じて操作や画像の閲覧ができる「監視カメラシステム」を販売する。

 監視カメラシステムの価格は13万9400円(カメラ2台、ルーター、1000ユーザー、初期費用を含む)から。「競合他社の製品に比べて思い切って安価に設定した」とコスモの中川治取締役統括事業部長は話す。「フランチャイズ・チェーンを展開する小売業者の本部が各店舗を監視したり、幼稚園に監視カメラを設置して園児の様子を両親が確認できるようにする、といった用途を想定している」(同氏)。

 コスモが販売する監視カメラシステムは2種類ある。一つは監視カメラ自体に制御ソフトをインストールし、インターネット経由でJPEG形式の静止画像を連続して送信するもの。監視カメラと同じプラグに差し込んだ家電の電源を監視カメラを通じて操作できる。「帰宅が遅くなった女性が、防犯のために外出先から自宅の電灯をつける、といった使い方ができる」と中川氏は説明する。

 もう一つは、監視カメラを制御するための専用サーバーを設置し、MPEG4形式の動画を送信するタイプである。1台のサーバーから4台の監視カメラを制御できる。

 コスモは監視カメラシステムの販売に併せて、監視カメラの画像閲覧や電子メール、掲示板などの機能を備えるグループウエアをASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)形式で提供する。例えば幼稚園がグループウエアを導入した場合、園児の両親に監視カメラの画像を配信したり、掲示板で連絡事項を伝達する、といった使い方ができる。

 コスモはグループウエアを携帯電話から利用しやすくするため、ユーザー認証の仕組みを簡易にした。利用者が指定された番号に電話をかけ、通じれば認証が完了する。パスワードを入力する必要はない。

 グループウエアの利用料金は月額3万円から(200ユーザー)。監視カメラの画像閲覧機能を利用する場合は月額5万円から。

島田 優子=日経コンピュータ