ERPパッケージ(統合業務パッケージ)大手の日本ピープルソフトが、同社製ソフトのライセンスをパートナ経由で販売する制度を導入する。これまでピープルソフトは原則として、ERPパッケージ「PeopleSoft 8」やCRM(顧客関係管理)ソフト「PeopleSoft 8 CRM」を顧客企業に直接販売していた。その後のシステム導入作業は基本的に、パートナであるNTTコミュニケーションズやオージス総研、日本IBMなどのシステム・インテグレータに任せていた。

 間接販売の導入により販売パートナは、「自由にライセンス料金を決めることが可能になる」(日本ピープルソフトの加賀山進社長)。ただし、販売パートナは、ピープルソフトと年間で販売するライセンス数や売上高のノルマを約束する必要がある。

 販売パートナとしては、これまでもピープルソフト製品で事業を手がけてきたNTTコムウェアをはじめ、日本IBM、日本ユニシスなどの名前が挙がっている。

 さらにピープルソフトは、パートナの資格認定制度も来年1月から導入する。パートナを販売パートナ、コンサルティング・パートナ、開発パートナなど役割に応じて、資格を与える。これにより「顧客企業はパートナの役割を把握しやすくなる」(加賀山社長)。

 パートナとの関係強化だけでなく、顧客満足度向上のため、コンサルティング・サービスの強化も図る。製品導入をパートナに全面的に任せるという、これまでの姿勢を改める。ピープルソフトの加賀山社長は、「基本的にすべてのプロジェクトについて、当社のコンサルタントを投入し、顧客企業の製品導入を最後まで支援する。キスした後にサヨナラということはしない」と語る。

戸川 尚樹=日経コンピュータ