ASTERIA R2の画面 企業間電子商取引ソフト開発・販売を手掛けるインフォテリア(http://www.infoteria.com/)が今年第2四半期(7月~9月)に、1998年の設立以来初めて黒字決算を達成したことが判明した。平野洋一郎社長が10月30日の新製品発表会の場で、日経コンピュータ記者に明かした。今後は、社内システムの連携を検討しているユーザー企業を開拓して、通年で初めての黒字決算を目指す。

 インフォテリアは同日、企業間電子商取引ソフト「ASTERIA R2」の新版を出荷した。新版では、Web-EDIにおける人手の負荷を軽減したり、システムの仕様書を自動的に作成する機能などを追加した(はASTERIA R2を使って発注処理の流れを定義した画面)。すでに三菱商事や共同通信社に導入することが決まっている。

 インフォテリアは同時に、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)「R/3」やグループウエア「ノーツ/ドミノ」を使って開発したシステム間の連携を実現する、ASTERIA R2向けの拡張ソフト群を発売した。これを機に同社は、企業間電子商取引ソフトとしてASTERIA R2を売り出していた従来の方針に加えて、社内システムの連携に利用できる点を積極的にアピールしていく。

 平野社長は、「社内外を問わず、システム連携のためのインタフェースを開発するには大きな負荷がかかる。そのうえ、データ項目の変更などによってインタフェースは頻繁に変更する必要がある。ASTERIAを使えば、システムの『つなぎ』の負荷を大幅に減らすことができる」と語る。

栗原 雅=日経コンピュータ編集