富士通は10月23日、基幹系システムの構築にLinuxを積極的に活用していく方針を発表した。今後、大規模システムでLinuxが利用できるよう、可用性を高める周辺技術や製品を2006年度までに充実させていく。富士通は「Solaris、Windowsに加えLinuxをプラットフォームの第三の柱にする。こう宣言することで、富士通もLinuxの普及に貢献したい」(杉田忠靖副社長)とする。
まずこの10月から、富士通のパソコン・サーバー「PRIMERGY」向けに、Red Hat Linux Advanced Server 2.1上で稼働するミドルウエアを充実させる。Webアプリケーション・サーバー群の「Interstage」や運用管理ソフトの「Systemwalker」、クラスタリング・ソフトの「PRIMECLUSTER」などを順次出荷。さらに、米レッドハットと共同で、パフォーマンスやトラブル原因などの解析機能強化やIPv6対応を行い、2002年末にもRed Hat Linux Advanced Server強化版を市場に提供する。富士通としては当面、Linuxの中でもRed Hat Linuxをサポートしていくという。
引き続き、2003年度には富士通製ERPパッケージの「GLOVIA」や電子政府/自治体向けパッケージなどのLinux対応を予定。2004~2005年度にかけて、オープンソース・ソフトの同社製ミドルウエア群への取り込みを強化。2006年度には、Linuxで稼働するメインフレーム規模のサーバーを出荷する。「Linux分野で、2006年度にはハードで1000億円、ソフト/サービスで2500億円の売り上げを見込む」(富士通の杉田副社長)。すでに富士通は、ある銀行の複数拠点で稼働する基幹系システムの案件を獲得した。2003年稼働予定で、Linuxとクラスタリング・ソフトを搭載した数百台のパソコン・サーバーを納入するという。
開発・サポート体制も強化する。2003年度中に、Linuxを扱うことができる開発要員を1000人、SEを1万人に増強する。現状は合計でおよそ5000人。この11月から教育を開始する。ライバル視するIBMとの違いについて富士通は、「単にサーバーにLinuxを載せるだけではない。Linuxを使って顧客に最適なシステムを開発するのが目的だ。独立系のソフト・ベンダーのアプリケーションも稼働するよう、全社を挙げてサポート体制を強化していく」(杉田副社長)としている。