ノベルのメスマンCEO 「OS間の競争はマイクロソフトが勝った。しかし、NetWareの開発は続けていく」。ネットワークOSの先駆けであった「NetWare」を提供する米ノベルのジャック・メスマンCEO(最高経営責任者)は10月22日、こう宣言した。

 「NetWareは当社にとって、今でも大きなキャッシュフローの源だ。現在の最新バージョンは6だが、3世代先の“9”まで計画中だ。次世代の“7”ではアプリケーション・サーバーの機能を付加する」とメスマンCEOは続ける。アプリケーション・サーバーの機能は今年6月に同社が買収した米シルバーストリーム・ソフトウエアの技術を利用して実現する。

 しかし「マイクロソフトが勝者」というだけあって、ノベルはすでに路線変更済みだ。ディレクトリ・サービス「Novell eDirectory(旧NDS)」に代表される自社製品を、すべてNetWare以外のOSでも動作するようにしている。また各製品からクライアント・ソフトを取り外し、Webブラウザだけで利用できるようにした。メスマンCEOは「もはやOSでシステムを選ぶユーザーはいない。トランスミッションやギアで自動車を選ばないのと同じだ」と話す。

 ノベルは同日、新たな製品戦略を発表した。約160に及ぶ同社製品を(1)Webアプリケーション/Webサービス関連製品群の「Novell exteNd」、(2)認証・認可製品群の「Novell Nsure」、(3)グループウエア、資産管理ツールなどの「Novell Nterprise」、(4)コンサルティング・サービスの「Novell Ngage」の四つに分類するというもの。「顧客が製品名を意識しなくても済むようにした」(メスマンCEO)。

矢口 竜太郎=日経コンピュータ