米コンティーボのモハンCEO 「ベンチャーを立ち上げるときには、とにかく考え抜くことが大事。問題を突き詰める前にベンチャー・キャピタルから資金を獲得し、起業しても失敗するだけだ」。こう語るのは、米コンティーボ(http://www.contivo.com/)の創業者であるインドラ・モハンCEO(最高経営責任者)。コンティーボはEAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)ツールを開発・販売するソフト・ベンチャーである。

 モハンCEOは1998年にコンティーボを設立した際、企業がどんな問題を抱えているのか、解消しなければいけない最大の問題は何かをまず考えた。EAIツールを手掛けることにしたのは、「多くのユーザー企業がアプリケーション連携の際にデータ項目の対応付けに苦労していた」からである。「かつてシステム構築を手掛けたことがあるユーザー企業から、『EAIツールを使っても複数のアプリケーションのデータ項目を一つひとつ対応付けるのは手間がかかる』という意見を聞いて、EAIツールの分野に大きなビジネス・チャンスがあると考えた」という。

 そこでモハンCEOは、この問題を解決するEAIツール「Contivo」を開発するため、コンティーボを創業した。Contivoの売りは、複数のアプリケーションのデータ項目を比較的容易に対応付けられることだ。「Contivo Analyst」と呼ぶソフトを使って、データ項目のマスター・ファイルを定義する。このマスター・ファイルに、連携対象のアプリケーションのデータ項目を対応付ける。一般的なEAIツールは、「アダプタを用意することでさまざまなファイル転送プロトコルを自動変換できるが、データ項目は連携させるアプリケーションごとに手作業で対応付ける必要がある」(モハンCEO)。

 コンティーボは今後、日本における販売やマーケティング分野で提携しているブロードウェア(http://www.broadware.co.jp/)を通じて、日本企業向けにContivoを拡販する。

栗原 雅=日経コンピュータ