「技術面のメリットだけに注目してWebサービスを議論してはダメ。企業の経営者がWebサービスをよく理解できるように、ビジネス面のメリットを強く訴えるべきだ」。こう語るのは、ビーコンIT(http://www.beacon-it.co.jp/)の石井義興 代表取締役会長兼社長である(写真)。同社は今年7月から、Webサービスの導入支援サービス「Xuras Webサービス」を提供している。
Xuras Webサービスの大きな特徴は、Webサービス導入の戦略立案を支援するサービスや、異なるシステム同士の連携を検証するサービスなどのほかに、Webサービスの有効性を経営者に分かりやすく説明するサービスをメニューに加えている点だ。
石井会長はビジネス面のメリットの一つとして、Webサービスを企業情報システムに導入することで、経営者が情報システムの仕組みを明確に把握できることを挙げる。「過去に開発したシステムの多くは、その後の保守や修正によって、現在では機能の切り分けが難しくなっている。これでは企業合併などに伴うシステム統合はうまくいかない」。しかし、「Webサービスを導入して、機能をうまく切り分けておけば、機能の取捨選択や組み合わせなどの判断が容易になり、システムを統合しやすくなる」(石井会長)。
石井会長はさらに、Webサービスの導入によって、経営者自身がシステム戦略に関与しやすくなるとみる。「情報システムが分かりやすい構造になるので、この機能は自社で開発するが、この機能は他社のものを利用する、といった決定を下せる」。
なお、ビーコンITは10月中旬に、Webサービスの概要や最新の技術動向に関するセミナーを東京と大阪で開催する。