マツダは9月下旬から,BTO(注文生産方式)による自動車の販売を支援するWebサイトを稼働させる。顧客はWebサイト上で好みの部品を選択して,インターネット経由で商談の申し込みをすることができる。BTOサイトで取り扱う車種は,ロードスターとファミリアの一部。マツダがBTOサイトを開設するのは今回が2度目になる。

 リニューアルするBTOサイトでは,エンジンやタイヤ,ホイールなどによる組み合わせの種類を大幅に増やすと見られる。「コンフィギュレータ」と呼ばれる,部品の組み合わせルールを管理するアプリケーションを使ってシステムを構築する。これに対して,昨年2月から今年の4月まで稼働させていた旧サイトでは,プログラムですべての組み合わせをチェックしていたので,実現できる組み合わせが4000数百通りにとどまっていた。

 マツダはBTOサイト上で商談の申し込みを受け付けると,顧客が指定した販売店に対して必要な情報を送る。顧客と商談を進めたり正式な契約を結んだりするのは,販売店が担当する。顧客はBTOサイトを使って,価格の見積もりや下取り車の査定,支払い条件のシミュレーションも依頼できる。

 マツダは将来,車の価格を見積もりできる機能をWebシステムに搭載して,顧客だけでなく販売店の営業担当者も,Webシステムを使って見積もり書を作成するようにしていきたい考え。現在,販売店向けに導入している販売支援システムはクライアント/サーバー形式なので,販売店側でクライアント・ソフトを管理する手間がかかるからだ。

大和田 尚孝=日経コンピュータ