ソーテックのタブレットPC試作機 マイクロソフトが6月12日,「Windows XP Tablet PC Edition」の日本語版を正式発表した。PC Editionは,Windows XP Professionalにペン操作の機能を加えたもの。携帯型パソコンの操作性を向上できるとしている。発表会に臨んだ,米マイクロソフト タブレットPCグループのアンドリュー・ディクソン氏は,「Tablet PC Editionは5年後に携帯型パソコンが搭載するOSの主流になる」というビル・ゲイツ会長のコメントを披露し,同社がTablet PC Editionに大きな期待をかけていることを示した。

 PC Editionは,ペンによる操作性の向上に加えて,ペンで入力した手書き文字の有効利用も可能にする。たとえば「Windows Journal」と呼ぶ標準装備のメモ機能では,漢字やかなを手書き入力できるのはもちろん,文字の色や太さを容易に変更できる。手書き文字を対象にした検索も可能だ。

 マイクロソフトはPC Editionを,すべてハードウエアにバンドルした形で販売する。電磁誘導式デジタイザと呼ぶ機能を搭載するパソコンでなければペン操作ができないからだ。OSの単体販売は行わない。PC Editionを搭載したハードは今秋から順次,市場投入される見込み。NEC,ソーテック,東芝,日本ヒューレット・パッカード,富士通の5社が,PC Edition搭載製品の開発意向を表明した(写真はソーテックの試作機)。

森 永輔=日経コンピュータ