ナビタイムジャパンの大西啓介社長
 「携帯電話がSFA(セールス・フォース・オートメーション)の一部になる」。経路探索ソフトや地図描画ソフトを開発・販売するベンチャー企業,ナビタイムジャパン(http://www.navitime.co.jp)の大西啓介社長(写真)はこう語る。GPS(全地球測位システム)機能によって位置情報を取得できるKDDIの「GPSケータイ」と,ナビタイムジャパンが3月に開始した最新の経路探索用ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービス「NAVITIME」を併用すると,利用者の業務効率を高めることができるという。

 NAVITIMEをGPSケータイから使うと,利用者のいる場所から目的地までの徒歩や電車による最適経路を探索し,画面上の地図に表示できる。要望に応じて,指定した複数の拠点をたどる最適経路を探索する機能も提供する。外回りの営業担当者やホームヘルパーなどの業務に向く。目的地への到着時間を指定して,複数の地点をたどる最適経路を探索することも可能だ。

 徒歩と電車を含めた経路探索が携帯電話から実行できるのは,NAVITIMEだけという。大西社長は,「NAVITIMEはASPサービスのほかに,経路探索ソフトや地図描画ソフトのライセンスを販売する。インターネット上の乗り換え探索サービスのように,無料で提供するつもりはない。」という。

 NAVITIMEの料金は月額210円(一部機能は無料)。通信料が別途必要となる。すでに日本観光協会(http://www.nihon-kankou.or.jp/)が,Webサイト上の“観光シミュレーション”にこの機能を使っている。

鈴木 孝知=日経コンピュータ