日本ヒューレット・パッカード(HP)の複数の関係者によると,米HPと米コンパックコンピュータが合併した後の日本法人のトップ人事が固まった。会長には現・日本HP社長の寺澤正雄氏が,社長には現・コンパックコンピュータ社長の高柳肇氏が就任する。合併する側の現社長が会長に,合併される側の現社長が社長に就任するわけで,順当な人事と言える。
米HPが4月3日に発表した,合併後の全世界の営業担当幹部150人などに関する指名人事によると,両氏はともに「regional general managers with additional responsibility for the Enterprise Systems Group in their respective regions」に指名されている。日本担当のゼネラル・マネジャ 兼 企業向け製品グループ(ESG)の日本責任者というわけだ。関係者によれば,合併後の日本におけるESGの実質的な責任者は高柳氏が務める模様だ。サービス事業(HPS)のトップには,現・コンパックコンピュータ副社長の河合聰氏が就任する。
日本HPはこれまで,米HPのアジア・パシフィック地域担当組織の配下にあった。合併後のESGとHPSの2事業部門は,米国本社が直轄する形に“昇格”する。コンパックコンピュータ日本法人は,すでに米国本社が直轄している。
トップ人事について,日本HPとコンパックコンピュータ日本法人に確認を求めたが,両社とも「米国本社が発表したこと以外,お答えできない」としている。