建築資材大手の田島ルーフィング(http://www.tajima-roof.co.jp/)は今夏にも,Web-EDIシステムを主要顧客30社に展開する。年内には50社と接続する計画だ。田島ルーフィングは防水材で業界トップの有力企業である。

 田島ルーフィングは2種類のWeb-EDIを用意している。大手顧客に対しては,顧客の業務システムのデータを直接,田島ルーフィングの受注システムに反映させる仕組みを提供する。もう一つは中規模顧客向けで,顧客企業がWebを経由して田島ルーフィングの受注システムに発注情報を送信できるようにする。

 Web-EDIのシステムは,富士通システムソリューションズ(FSOL,http://www.fsol.fujitsu.com/)のパッケージを採用して構築した。大企業向けは,「WebSERVE/EC Inter-EDI」,中堅企業向けは,「WebSERVE/EC Web-ORDER」というパッケージをそれぞれ採用している。

 現在は先行導入した4社6事業所と接続している。内訳は,Inter-EDIが1社,Web-ORDERが3社である。これらのシステムが稼動するWebサーバーとデータベース・サーバーの運用はFSOLに委託した。

 Inter-EDIの導入について,現在稼働している1社には,比較的容易に導入できた。この1社は従来から田島ルーフィングとEDI接続をしていた企業。既存のEDIパッケージをInter-EDIに変更するだけで済んだ。

 さらに,別の1社にもInter-EDIを導入を試みた。両社の伝票の書式や,商品名の記述方法などのすり合わせに時間がかかっている。営業部の水山彰物流業務係長は,「業界内にコード体系などについて標準化の動きが出てくれば嬉しい。当社のEDIシステムで使ったコード体系を業界標準にしたい,などとおこがましいことは言えないが,きっかけになってくれればと思う」と語る。

 一方,Web-ORDERは順調だ。「取引先と一緒に使い勝手をよくした甲斐があって,導入後のクレームはまったくない」(営業部の田島国雄物流業務統括)。今年中に50社の顧客に導入を見込んでいるのは,Web-ORDERである。

 田島ルーフィングがWeb-EDIを導入した理由はコスト削減と業務の効率化にある。主要取引先50社との接続が完了すれば,全取引量の約半数が社員の手をほとんど介さずに処理できるようになる。この結果,オペレータの人数を現在の40人弱から35人程度に削減できる見込みだ。

 同社は以前から受注業務の改善を検討していた。雨の日が少ない2月から3月の“竣工期”に受注が殺到するため,その間にオペレータが多忙を極めていたからだ。(矢口 竜太郎=日経コンピュータ