コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の会員企業であるガッツデイト(http://www.gotdate.net/)は3月15日から,ACCSの会員企業236社向けに,デジタル・データの作成・登録日時を証明するサービスを提供する。

 利用料金は当初3カ月が無料でそれ以降は月額1万円。ガッツデイトは同様のサービス「GOT DATE」を2001年7月から提供しており,今回「ACCS会員企業向けに,料金体系を特別に設定する」(ガッツデイトの中川竹夫専務)。

 GOT DATEの使い方はこうだ。まず利用企業はインターネット経由で,ガッツデイトのサーバーに対してデジタル・データを送信する。ガッツデイト側はデジタル・データを受信した日時を,デジタル・データそのものと合わせて暗号化して保管する。日時データには,独立行政法人の通信総合研究所がアナログ回線で提供する日本標準時を利用する。 

 例えばインターネット向けに流す動画を作成した場合,第三者がその動画データをコピーして不正に利用する可能性がある。そうした場合に,「この動画データを始めに作ったのはだれか」を証明するのは難しい。動画ファイルの作成日時を改ざんすることが可能だからだ。事前にGOT DATEを使って保管しておけば,日本標準時に基づいた登録時刻を証明してもらうことができる。「デジタル・データの作成日時を証明する仕組みは,著作権保護のために必要不可欠」(ガッツデイトの中川専務)。

 ACCSもこのような仕組みが重要だと強調し,ACCSのWebサイトからリンクしてサービスを利用できるようにする。「デジタル社会でも実世界と同様に,著作権を保護することが重要だ」(ACCS)。同時にACCSは,「サービスを提供するのはあくまでガッツデイト。当協会ではサービスを実施しない」と,一部報道を訂正した。
大和田 尚孝=日経コンピュータ