日本IBMと日本アバイア(http://www.avaya.co.jp/)は,CRM(カスタマ・リレーションシップ・マネジメント)関連製品の共同開発計画を日経コンピュータに対して明らかにした。米IBMと米アバイアが2月にグローバルな業務提携をしたことを受けて,日本でも製品の共同開発に着手するもの。米アバイアは,電話とメールなどを統合的に利用できるユニファイド・メッセージング・システムの開発・販売を行う企業である。

 第一弾としてアバイアの主力ソフト「Avaya Unified Messenger」とIBMのグループウエア・ソフト「Lotus Notes」を統合した「Avaya Unified Messenger for Lotus Notes」の日本語版を共同開発する。これにより,ノーツのアドレス帳から電話をかけたり,電話で受けた伝言を録音してノーツ・メールに送ったりすることができる。またユーザーはノーツで受信した電子メールを外出先の電話からコンピュータが読み上げた音声で聞いたり,電話を使って電子メールを特定の相手に送ることも可能になる。発売は今年夏ごろの見込み。

 将来的には,電話やFAX,Web,メールなどでアクセスする顧客の情報を一元管理するシステムや顧客/販売データを分析・管理するアバイアのCRM製品を,IBMの各製品向けに最適化する。コールセンター向けのシステム「Avaya Interaction Center」とIBMの「DB2」を統合した製品を開発・販売することが決まっている。

 日本IBMの知地孚昌(ちじたねまさ)CRM営業推進部長は,「WebSphereやDB2のユーザーがユニファイド・メッセージ・システムを導入する際,PBX(構内交換機)とサーバーとの接続ソフトの開発やカスタマイズの必要がなくなり,コストや開発期間を抑えることができる」という。

鈴木 孝知=日経コンピュータ