米シーベル・システムズのエドワード・アボ氏 CRM(顧客関係管理)ソフト「Siebel」を販売する日本シーベルは,化学や旅行業などの業種向けに特化したCRM製品「Siebel7 Industry Applications」に新たに7種類のアプリケーションを追加した。3月中に出荷する。すでに販売している金融,製薬,消費財などの業種向けアプリケーションと合わせて,全体で20業種をカバーする。Siebel7 Industry Applicationsには,各業種に合わせたSiebelの設定やユーザー・インタフェースがあらかじめ含まれている。

 米シーベル・システムズでインダストリ・ソリューションズを担当するエドワード・アボ シニア・バイス・プレジデント(写真)は,「業種に特化したアプリケーションを使えば,ライセンス費用は従来に比べて5%程度高くなるものの,導入期間を1~2カ月間短縮できるし,カスタマイズが必要な部分を従来の35%程度から5~10%程度に減らせる。結果的に導入コストは30~40%程度削減できる」と強調する。

 アボ氏によれば,「米国では約75%のSiebelユーザーが,各業種向けのCRMアプリケーションを利用している」という。「日本国内でも今後,個々の業種を得意とするシステム・インテグレータがSiebel7 Industry Applicationsを販売することで,ユーザーが増えていくだろう」(同)。

 さらにアボ氏は,「シーベル・システムズはアジア・太平洋地域で各業種に詳しいスペシャリストを抱えている。彼らが日本のシステム・インテグレータに教育をしたり,製品を導入するユーザー企業を訪問してアドバイスをすることもある」と語った。

坂口 裕一=日経コンピュータ