韓国の通信会社コリアテレコムの日本法人,コリアテレコム・ジャパンは2月下旬,販売代理店のインターネットコミュニケーションズ(http://www.center.co.jp/)を通じて日本国内でADSLモデムの販売を開始する。価格は8Mビット/秒に対応したルーター・タイプで1万円。現在,販売している他社の製品は2万円程度なのでほぼ半額になる。他社の製品をレンタルで利用する場合は月500円程度なので,この料金で約2年以上ADSLモデムを利用するよりも,コリアテレコム・ジャパンの製品を購入した方が安価になる。

 コリアテレコム・ジャパンが販売するADSLモデムは,北米向け仕様と日本向け仕様の2機種。ソフトバンク・グループやNTT東西地域会社,イー・アクセスなどのADSLサービスなどに対応する。

 インターネットコミュニケーションズの永津敏和代表は,「ADSLモデムはユーザーが自由に購入できるものだが,現状ではADSL事業者から購入するのが主流。このため価格が高止まりしている。ユーザーは,ADSLサービスの加入手続きの際に,高めのADSLモデムを購入している場合が多いともいえる」と指摘する。

 ADSL事業者が提供するADSLモデムではないため,ADSL事業者側の通信機器(DSLAM=ディー・スラム)との“相性”によって,接続できなかったり,ADSL事業者からサポートを受けられない可能性がある。永津代表は,「ADSLモデムは一般的なチップを使った製品。事前の検証も実施しているので,まず問題はないはず。接続できないときは返品も受け付ける。購入前に無償で製品を貸し出し,ユーザーにテストしてもらうようなことも検討している」という。

坂口 裕一=日経コンピュータ