三和銀行と東海銀行の合併によるUFJ銀行が1月15日に誕生し,両行の既存システムを統合した新勘定系システムを無事,稼働させた。UFJ銀行の寺西正司頭取は,「合併と同時に稼働した新システムは,コスト削減という統合効果を先取りするものだ」と胸を張った。合併する都銀同士の勘定系システム統合を,新銀行発足までに完了したのは,国内で初めて。

 UFJ銀行は午前8時,東京・大手町にある旧三和銀行の東京本部で記念式典を開催。午前9時には大勢の関係者が見守るなか,初日の営業を開始した。寺西頭取は式典で,「収益構造を抜本的に見直す」としたうえで,新システムへの期待を語った。

 UFJ銀行は1月12日から14日までの3日間で,勘定系システムの切り替え作業を実施。旧三和銀行と旧東海銀行の勘定系システムを一本化した。これに先行して,営業店システムの統合を進めており,2001年11月ごろまでに営業店システムの端末の切り替え準備をほぼ終えていた。

栗原 雅=日経コンピュータ編集