「EIP(企業情報ポータル)を導入する場合は,自社の社員だけでなく,パートナ企業や顧客など利害関係者すべてを対象としたポータルを設計すべきだ」。こう話すのは,EIP構築ツール「OptimalView」を販売する米コンピュウエアのバート・ウーストランダー氏だ。同社のeビジネス ソリューション プロダクト マネージャを務めるウーストランダー氏はEIPの構築方法について,「大きく考え,小さく始めること」と提唱する。

 ウーストランダー氏によると,「大きく考える」とはEIPを使用する人の対象範囲だけでない。「EIPのコンテンツは,Webベースのアプリケーションだけでなく,企業内の既存のレガシー・システムや外部の情報も対象としなければならない。さらに,デスクトップのパソコンだけでなく,PDA(携帯情報端末)やモバイル・システムとの連携もできなければならない」と強調する。

 ただし,「実際にEIPの運用を始めるのは,部門別や目的別など小さなまとまりからにすべきだ」とウーストランダー氏は指摘する。「小さな単位から始めて効果やリスクを分析し,それからEIPの対象範囲を広げることが望ましい」。これからEIPを導入しようと考えている企業にとっては,参考になる意見だろう。

島田 優子=日経コンピュータ