バーン ジャパンがERPパッケージの新版「iBaanERP5.0c 日本語版」を2002年4月から出荷することを発表した。新版における機能強化の目玉は,シン・クライアント対応や分析機能の追加である。

 シン・クライアント対応にすることで,クライアント上に専用ソフトをインストールする必要がなくなる。Webブラウザから,iBaanERPの機能すべてを利用できるようになる。サーバー上でiBaanERPを集中管理できるので,「機能の変更や追加,バージョンアップといったシステム担当者の作業負担も大幅に軽減できる」(バーンジャパンの岡田行秀経営企画室長)。

 分析機能については,米クリスタルデシジョン製のデータ分析ソフト「Crystal Enterprise」などを標準で組み込む。これによりiBaanERPが保持する業務データをさまざまな条件や視点で分析できる。

 バーンはERP新版の投入と同時に,他社製の業務パッケージと連携しやすくするための措置も講じる。そのために,異種ソフトとデータ連携を行うEAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)ソフト「iBaan OpenWorld」の提供を開始する。iBaan OpenWorldを使えば,独SAP製のERPパッケージ「R/3」や,米i2テクノロジーズのサプライチェーン管理ソフト,米シーベル製のCRM(顧客関係管理)ソフトなどと接続可能である。ただし,iBaan OpenWorldはiBaanERPと別途購入する必要がある。

戸川 尚樹=日経コンピュータ