ノベル(http://www.novell.co.jp/)が今夏からISV(独立系ソフト・ベンダー)を対象に実施している同社のディレクトリ・サービス製品「NDS eDirectory」の無償提供策に,このたび4社が名乗りを上げた。この4社は今回の無償提供策を機に,自社製品を“NDS対応”にした。

 今回名乗りを上げたのは,NTTソフトウエア(http://www.ntts.co.jp/),エントラストジャパン(http://www.entrust.co.jp/),システムニーズ(http://www.systemneeds.co.jp/),蝶理情報システム(http://www.cjs.co.jp /)である。

 NTTソフトは各種サーバーへのアクセス権管理ソフト「ACTCenter」に,エントラストジャパンはシングル・サインオン・ソフト「GetAccess」に,システムニーズは指紋認証装置やICカードと組み合わせて使う認証ソフト「WinSafe」に,蝶理情報システムはWebメール・サーバー・ソフト「CatchMe@MAIL」にNDSバンドル版を用意し,出荷を開始した。

 「エンドユーザーからの反応もよいと聞く。まずは順調な出だし」とノベルの大木淳一マーケティング本部フィールドマーケティングGプログラム・マネジャーはとらえている。

 しかし,NDSバンドル製品が出ただけでは同キャンペーンは成功したと言えない。同キャンペーンの狙いはNDSのライセンス数を伸ばした上でノベル製のNDS関連ソフトを拡販したり,サポート/コンサルティング料収入を拡大させることにあるからだ。それらにつながるほどNDSのライセンス数を伸ばせるかが次の課題となる。

 ノベルは国内におけるNDSのライセンス数を明らかにしていないが,「現在の数百万の国内ライセンス数を2~3倍にさせたい」(大木プログラム・マネジャー)意向だ。日本法人に先行して米国本社で同キャンペーンを展開した結果,全世界でライセンス数が半年程度で倍増し,2億2900万ライセンスに達したという。

(矢口 竜太郎=日経コンピュータ