産業機械や電子部品の輸出入を手がける商社のサカイ(http://www.skj-sakai.co.jp/)は12月1日に,コードレス電話機「i HANDZOOM」(http://www.handzoom.jp/)を出荷する。一般電話として利用できるだけでなく,マイクロソフトの「MSN Messenger」やヤフーの「Yahoo! Messenger」といったインスタント・メッセージング機能などを利用した,インターネット経由の音声通話ができることが特徴だ。

 サカイCommunication Products事業部の牧野一喜氏は,「コードレス型の電話機にすることで,一般電話と同じ感覚で,インターネット経由の音声通話機能を利用できる。最近では,家庭でもインターネットを常時接続できる環境が整ってきた。そのような環境があれば,通話料金を気にせずインターネット経由の音声通話ができる」と説明する。インターネット電話の場合も,通常の電話と同様に電話機のボタンを操作することで,音声通話の相手を呼び出すことができる。

 i HANDZOOMは,MSNやYahoo!だけでなく,アメリカ・オンライン(AOL)や米ICQが提供するインスタント・メッセージングによる音声チャット機能も利用可能だ。11月16日に一斉発売になったWindows XPのインターネット電話機能にも対応する。このほか,パソコンからインターネット経由で一般電話の相手と通話できるWebサイトのサービスも利用できる。i HANDZOOMには,音声通話サービス専用のWebサイト「ただTEL(http://www.tadatel.co.jp/)」を自動的に利用できる機能を標準で搭載する。

 i HANDZOOMは,電話機と無線通信用の装置からなる。通信用装置は,電話回線と接続するだけでなく,パソコンと接続するための専用ケーブルを用意する。専用ケーブルは,パソコン側のマイク端子とスピーカ端子,COMポートに接続する仕組みになっている。

 i HANDZOOMの希望小売価格は1万9800円。東急ハンズや家電量販店で販売する予定。製造元は,韓国の通信機器ベンチャ企業のOPENERSである。サカイでは,12月の出荷を機に年間5万台の販売を見込む。

西村 崇=日経コンピュータ