インターネットを使ったオンライン教育ソフト「Interwise」の販売を手がけるインターワイズ(http://www.interwise.com/)は2002年1月にも,同ソフトの新版「バージョン4」の出荷を開始する。最大の強化点は,授業に参加できる生徒数を最大1万人にまで拡大すること。日商エレクトロニクスやNTTコミュニケーションズといったパートナ企業を通じて,ライセンス販売またはASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)方式で販売する。

 インターワイズは同社の製品を,「同期型」の教育を実現するものとしている。同期型とは,異なる拠点にいるインストラクタと生徒がリアルタイムにやりとりする形式の授業のことだ。インターワイズは,「数千人規模の授業は放送と同じ」とし,バージョン4をコラボレーション/コミュニケーション・ソフトと位置付け,「Interwise ECP(Enterprise Communication Platform)」と改称する。

 Interwise ECPでは,1万人が参加できるのは「iキャスト」のほか,参加者の人数に応じた使い方ができるようにする。数十人の参加を想定した「iクラス」は,参加者の人数を制限する分,インストラクタ(もしくは講演者)と質問者の2人のビデオ映像を他の参加者に配信できる。

 20人程度の参加を想定した「iミーティング」は,同時に5人までのビデオ映像を画面に映し出せる。このほか,数百人の参加を想定した「iセミナー」と,1対1の対話に使う「iメンタリング」を用意する。

 さらにInterwise ECPは,利用者ごとに画面をカスタマイズし参加できる授業や会議だけを表示する機能,複数の授業や会議に1回の認証で参加できるようにするシングル・サイン・オン機能,発言の意思表示をした順に発言権を割り当てる機能などを追加する。従来の製品では,発言権はインストラクタが指名した参加者だけに認められていた。

 Interwise ECPの価格は,パートナ企業が個別に設定する。ライセンス料金は個別見積もりが多い。システム・インテグレーション・サービスの一環でInterwiseを提供するケースが多いからだ。一方,ASPの料金については現在,NTTコミュニケーションズが参加者1人あたり1分30円程度に設定している。

森 永輔=日経コンピュータ