日本ネットワークアソシエイツ(NAI,http://www.nai.com/japan/)は12月7日,ウイルス対策専用のアプライアンス(単機能)・サーバー「WebShield e250 Appliance」を発売する。今年の8月に出荷を始めた「e500」と同一の機能を持ちながら,小規模のハードウエア構成にすることで,価格を100万円安い175万円に設定した。

 175万円には,購入後1年間にわたってウイルス対策用の定義ファイルや検索エンジンの更新にかかる料金も含まれる。「順調に売り上げを伸ばしているe500の廉価版を用意することで,中堅・中小企業にも幅広く提供できる」と,NAIの加藤孝博社長は語る。

 e250のきょう体はタワー型で,動作周波数866MHzのPentium IIIを1個搭載する。従来のe500は厚さが1U(約43mm)のラックマウント型で,1GHzのPentium IIIを2個搭載していた。

 e250はe500と同様,インターネットに接続するゲートウエイ・サーバーとして社内ネットワーク上に設置。メールの送受信や,Webサイトの閲覧,インターネット経由のファイル転送の際に,ウイルスをチェックする。対象の通信プロトコルは,メール送信用のSMTP,メール受信用のPOP3,Webサイト閲覧用のHTTP,ファイル転送用のFTP。「CodeRedやNimdaなど,メール以外の経路で侵入するウイルスも検知できる」と,同社McAfee事業部の加藤義宏技術統括部長は説明する。

 メールの送受信については,1時間に約3万通をチェックできるという。最新のウイルス定義ファイルや検索エンジンを自動的に更新する機能や,Webブラウザを使った遠隔監視機能も備える。このほか,電子メールの内容をチェックする機能もある。宛先やタイトル,本文,添付ファイル名に特定の文字列が含まれるメールや,指定した上限値を超えるサイズのファイルが添付されたメールの送受信を禁止できる。

西村 崇=日経コンピュータ