ロータス日本法人の安田誠社長が,10月1日付けで日本IBMの理事に就任したことが明らかになった。日本IBMは10月1日に,ロータス社員全員の日本IBMへの転籍と即日ロータス出向の人事異動を実施しており,それに伴う辞令によるものだ。

 理事は,日本IBMの社員における最高の職位。これで安田社長は,ロータスやチボリシステムズ製品を含むソフトウェア全般を統括する日本IBM理事の平井康文ソフトウェア事業部長と同格となった。ロータスのある販売パートナ企業の幹部は,「安田社長が日本IBMでの理事に就任したのは,同氏のこれまでの実績に加えて,ロータスのパートナ企業に対して,『決してロータスを軽視しているわけではない』とアピールする意図もあったのではないか」と推測している。

 当初,安田社長を含むロータスの役員数人は日本IBMへ転籍せずにロータス日本法人に残ると見られていた。だが結局,安田社長以下すべてのロータス社員約700人が日本IBM籍になった。

鈴木 淳史=日経コンピュータ