「日本のデータセンター事業は順調に伸び続ける。2000年には5125億円だったデータセンター事業の市場規模は,2005年には1兆1000億円を上回る」。今後の企業情報システムの基盤として注目を集めているデータセンターについて,IT専門調査会社のIDC Japan(http://www.idcjapan.co.jp/)がこのような調査結果を発表した。

 同社の予測によると,データセンター事業の中でも今後は特に,アウトソーシングやネットワーク管理などの「ITサービス」が成長するという。2000年時点では,ITサービスの市場規模は1480億円。物理環境だけを提供する「併置型ホスティング」の3448億円に大差をつけられている。しかし2005年には,ITサービスが5060億円に成長し,併置型ホスティングの5051億円を上回る。

 ITサービスの急成長が見込まれる背景には,より効率的にシステムを管理したいという企業の強い要望がある。従来のように物理環境を“間借り”するのではなく,さまざまなサービスを組み合わせて利用できるITサービスがデータセンター事業の主流になるという。

大和田 尚孝=日経コンピュータ