CRM(顧客関係管理)ソフト・ベンダーのアートテクノロジーグループ(http://www.jp.atg.com/)は7月末,CRMソフトの新版「ATG Dynamo 5.1.1」を出荷する。前バージョンの5.1より処理速度を約25%向上させるとともに,完全に日本語に対応した。

 Dynamoは,顧客属性によってWebページを動的に変えるバーソナライゼーション機能や,キャンペーンなどをあらかじめ設定した流れ図に従って実行するシナリオ機能などを持つ。例えば,Webページで登録した顧客が1週間経っても商品をまったく購入していない場合,様子をうかがうメールを自動送信する。それでも反応のない場合は,割り引き販売の案内をメールで送るといった作業を自動で行う。

 メールを送信するなどの販促手段に対する反応や,値引き販売時の売り上げや収益の動向をグラフ化して表示することも可能。「25%,30%,40%といった複数の値引き率でキャンペーンを実施し,動向を分析することによって,利益を最大化できるようにキャンペーン内容を修正できる」(アートテクノロジーグループの山下進一セールスエンジニアリング マネージャー)。

 ATG Dynamoは,アプリケーション・サーバー,パーソナライゼーション・サーバー,シナリオ・サーバー,コマース・サーバーの4製品で構成する。これらすべてを導入したときの価格は1プロセサの場合で1800万円から。動作OSはWindows NT/2000,AIX,HP-UX,Solaris,Linux。

坂口 裕一=日経コンピュータ