リード・レックス(http://www.reedrex.co.jp)は,8月に中堅製造業向けのERP(統合業務)パッケージの新版「R-PiCS V3」を出荷する。クライアントにWebブラウザを使えるようにしたのが最大の特徴。またユーザー企業に応じた画面メニューの作成や機能構成を変更するための専用ツール「R-PiCS業務プロセス設計ツール」を新たに開発している。これらにより現行版に比べ,導入に要する期間を大幅に短縮できるという。

 R-PiCSは生産管理システム,販売管理システムから成るERPパッケージ。生産管理では受注生産,見込み生産,半見込み生産などの生産方式を混合して処理できる。V3版では,これに加えて製番管理方式,カンバン方式,ロット生産方式などもサポートし,様々な生産管理に対応できるようにした。また従来はデータ/処理連携に過ぎなかった生産管理と販売管理の両システムのデータベースを統合するなど,「非常に大がかりなバージョン・アップ」(同社)としている。

 R-PiCS V3は,こうした基本構造の強化・改良に加えて,クライアントとしてWebブラウザをサポートした。またR-PiCS業務プロセス設計ツールでは,機能構成定義や画面定義,動作定義をするだけで,Webサーバー上のASP(アクティブ・サーバー・ページズ)プログラムを自動生成する。

 R-PiCS V3の価格は3000万円から5000万円程度。SAP R/3など大規模ERPパッケージに比べると一桁安い。稼働環境はWindowsNT/2000。生産管理,販売管理のほかに生産計画,人事管理,会計,勤怠管理などのモジュールが用意されている。

田口 潤=日経コンピュータ