インターネット関連ソフトを手がけるデジタルアーツ(http://www.daj.co.jp/)は7月に,Webサイトの閲覧を制限するフィルタ・ソフトの新版「i-フィルターBusiness Edition Ver.3」を出荷する。閲覧を制限するWebサイトを記した「ブラック・リスト」を,旧版の6種類から16種類に大幅に増やしたのが特徴。出会い系サイトや,オークション・サイト,証券取引サイトといったWebサイトの閲覧を制限できるようにした。

 旧版では「セックス」,「ヌード」,「カルト(宗教)」など,倫理上問題があると見られるWebサイトを中心にブラック・リストに掲載していた。しかし「企業では今,証券サイトで私的な株取引をするなど業務に無関係のインターネット利用が問題になっている。新しいi-フィルターは,こうした企業のシステム管理者のニーズにこたえるために開発した」(デジタルアーツ)と説明する。

 新たに追加した10種類のブラック・リストは,3タイプある。(1)「Webメール」,「掲示板・チャット」,「出会い」といったコミュニケーションの場を提供するサイト,(2)「エンターテイメント」,「アミューズメント施設」,「スポーツ情報」,「求人情報」といった仕事とは無関係の情報を提供するサイト,(3)「ショッピング・オークション」,「オンライントレード」といった個人を対象に製品やサービスを販売するサイト,である。

 i-フィルターはブラック・リストのほかに,閲覧を許可するWebサイトだけを登録した「閲覧可能(見せる)リスト」,特定の語句を含むWebページを閲覧できなくする「語句・単語リスト」による閲覧制限機能を備える。新版ではこのうち,閲覧可能リストに登録していたWebサイト数を旧版の1万件以下から5万件に増やした。動作OSも旧版のWindowsNT/2000,Linuxに加え,Solarisに対応した。価格は20万4000円(30ユーザー)から。

西村 崇=日経コンピュータ