NTTコムウェア(http://www.nttcom.co.jp/)は5月15日,Webアプリケーション・サーバー・ソフト「WebLogic」を販売する日本BEAシステムズ(http://www.beasys.co.jp/)と提携した。SE300人と営業担当者100人をWebLogic関連の専門部隊に割り当て,WebLogicを使った電子商取引サイト構築の受注拡大を目指す。WebLogicはアマゾン・ドットコムや松井証券といった大規模な電子商取引サイトの基盤ソフトとして実績がある。

 NTTコムウェアは2003年3月までに,WebLogicを使った電子商取引サイト構築ビジネスで300億円の受注を目指す。「野心的な数字だが,期待が持てる分野であるし,当社が気合いを入れて取り組むということの表明だ」とNTTコムウェアの松尾勇二社長は語る。

 日本BEAシステムズにとっては,今回のNTTコムウェアとの提携は,富士通やNECに継ぐもの。日本BEAシステムズのギャレット・イルグ社長は,「NTTコムウェアの技術力は,WebLogicの拡販を進める上で非常に大きな力となる」とみている。

 NTTコムウェアは,どちらかというと,電話の課金システムのように,信頼性の高いシステムをじっくり構築することを得意としてきた。その点,多少信頼性に目をつむってもスピードを優先する電子商取引システムとは,構築スタイルが異なる。この点に関して,NTTコムウェアは「最近は新しい通信サービスの投入や料金制度の改定などに伴って,NTTグループ内のシステムについてもかなり素早く構築することが求められている。このニーズにこたえられるよう,社内でシステム開発手法の整備や教育を進めている。WebLogicを使った電子商取引システムの構築にも,現在の活動が生かせるはずだ」(原田憲幸SE部長)としている。

高下 義弘=日経コンピュータ