NTTドコモの携帯電話向けに記述されたJavaアプリケーション(「iアプリ」)を,各社の携帯情報端末(PDA)上で実行するソフトをベンチャー企業が試作した。Java関連の技術開発に特化したベンチャー企業「イーバレー(http://www.eValley.co.jp/)が開発した「i-Player」である。まずはカシオ計算機の「CASSIOPEIA」にWindows CE用のJava仮想マシン(Java VM)を搭載した環境で動かす。今後,国内外のPDAメーカーに搭載を呼びかける。

 NTTドコモの「503iシリーズ」に搭載されているJava VMは,米サン・メイクロシステムズが策定した組み込み機器用Java仕様「Java2 ME」をベースに,ドコモがクラス・ライブラリを独自に拡張している。このためiアプリは,通常のJava VM上では動作しない。イーバレーのi-Playerは,この拡張部分に相当するライブラリを備えるほか,携帯電話のテン・キーを,PDAのボタンや十字キーなどに割り当てる機能を持つ。

星野 友彦=日経コンピュータ