沖電気工業とマイクロソフトは,2月21日,コンピュータと通信を融合させた「コンピュータ・テレコミュニケーション」分野の事業について業務提携した。両社は,ボイスメールや VoIP,ビデオ会議といった,新たなコミュニケーションを実現させるコンピュータ・テレコミュニケーション製品群を共同開発する。

 沖電気の篠塚勝正社長は,「コンピュータ・テレフォニ分野のリーダーである沖電気と,パソコン分野のリーダーであるマイクロソフトが提携する意味は大きい」と語り,「コンピュータ・テレコミュニケーションの市場は2005年には2500億円に達するという試算がある。今回の提携によって,この市場で40%のシェア獲得を目指す」と宣言した。

 提携の第一弾として,沖電気は自社のCTIソフトであるCTStageがExchange 2000 Server上で動くようにする。このソフトは2001年4月にも出荷する。沖電気は,両社の共同開発のために100人規模のプロジェクトチームを編成する。さらに両社はそれぞれの販売パートナ企業に対して,コンピュータ・テレコミュニケーション関連製品を積極的に販売するよう働きかける。

 一方,マイクロソフトの阿多親市社長は,「電話とパソコンという異なるハードの上で発達してきた企業のコミュニケーションを統合することで,企業の生産性を大きく向上できる。ブロードバンドの世界が実現して,マルチメディア・データによるコミュニケーションを実現させるために,沖電気の持つノウハウの魅力は大きい」と説明。今回の提携の意義を強調していた。(中村 建助=日経コンピュータ