「zSeriesを当初から超大型のLinuxサーバーとして利用する顧客が増えている」。米IBMでe server zSeriesの開発・製造・マーケティングを指揮するダニエル・コルビー エンタープライズ・サーバーズ ゼネラル・マネジャは,2000年12月から本格出荷を始めたzSeriesの状況を語った。zSeriesは従来のメインフレームS/390の後継機で,メインフレームOSに加え,Linuxも稼働できる。

 コルビー氏によると,数10台の他社製UNIXサーバーを使っていた企業が,1~2台のzSeriesにリプレースする事例が出始めている。今までIBMメインフレームを使っておらず,純粋にLinuxサーバーとしてzSeriesを導入した企業もあるという。

 「zSeriesに切り替えることで,システム全体のアベイラビリティは向上し,運用コストは下がる」とコルビー氏は説明する。IBMはデータ圧縮やハードの論理分割,リソースの自動配分といった機能をzSeriesのハードに組み込んでいる。このため,メインフレームOSではなく,Linuxを使っても一連のzSeriesの機能を活用でき,メインフレームと同等のアベイラビリティを得られるという。

谷島 宣之=日経コンピュータ編集