セキュリティ関連ソフトやサービスを手がけるインターネットセキュリティシステムズ(http://www.isskk.co.jp/)は1月15日,不正アクセスを検知するソフト「RealSecure Server Sensor 5.5 日本語版」を発売した。ファイルの改ざんといったサーバー上での監視機能に加えて,インターネットからサーバーに届くIPパケットを監視するネットワーク監視機能を備える。RealSecure Serverの価格は1サーバー当たり19万4000円から。Windows NT,またはSolarisを搭載したサーバー上で動作する。

 RealSecure Serverは,IPパケットをネットワーク上ではなく,サーバー上で監視する。このため回線速度の速いネットワークでも,IPパケットを検査できる。インターネットセキュリティシステムズは,ネットワーク上を流れるIPパケットを検査するソフト「RealSecure Network Server」も販売しているが,100Mビット/秒以上の帯域幅を持つネットワークに対しては,IPパケットの検査が追いつかなくなることがあった。

 このほか,RealSecure Serverは分割や暗号化といった処理を施したIPパケットも検査できるようにした。暗号化したIPパケットは復号化して,分割したIPパケットは元の長さに戻して検査するためだ。ネットワークを流れるIPパケットを調べる従来の方法では,何らかの処理を施したIPパケットを検査するのが難しかった。

 さらに,パスワードの再入力が続くといった現象を検知した場合,不正アクセスなのか,単なるユーザーの間違いなのかを判断する機能を用意した。これにより,余計な警告が発生しにくくなる。このほか,指定したIPアドレスからのアクセスを制限するファイアウオール機能も備える。

西村 崇=日経コンピュータ