ソフトバンクの事業統括会社ソフトバンク・ブロードメディアは,企業ユーザーや個人ユーザーが保持する電子データの管理を代行する,情報蓄積サービス「Xdrive」を3月から始める。そのためにソフトバンク・テクノロジーズは,情報蓄積サービスを手がける米大手のエックスドライブ・テクノロジーズ(http://www.xdrive.com)と合弁で新会社「エックスドライブ・ジャパン」を1月中に設立する。エックスドライブ・ジャパンの社長には,ソフトバンク・ブロードメディア社長の橋本太郎氏が就任する予定。

 Xdriveの利用者は,専用Webサイトにアクセスして,必要なデータを自由に保存したり,検索・参照・更新できる。Webブラウザさえ備えていれば,パソコンや携帯電話など,どんなクライアント端末からでも利用可能。これにより,「社内でデータ量が増大しても,いちいちサーバーを増強する必要がなくなり,ハードウエア・コストを軽減できる」(橋本氏)。個人ユーザーも「これからマルチメディア・データを扱うケースがますます増えると思うが,当社のサービスを利用してもらえば,ハードディスクを買い足す必要がなくなる」(同)という。

 エックスドライブ・ジャパンは,当初,Xdriveを提供するために必要なサーバー群を管理するデータセンターとして,米国のエックスドライブ・テクノロジーズの施設を使う。今後は,「国内でデータセンターを保持するベンダーや,通信事業者と手を組むことも考えている」(橋本氏)。

 橋本氏は,「3年以内の黒字化を目指す」と意気込む。「当社だけでXdriveを普及させることには営業面などから限界がある。インターネット・サービス・プロバイダや通信事業者と手を組んで,Xdriveサービスのユーザーを増やしたい」(橋本氏)としている。

戸川 尚樹=日経コンピュータ