紀伊國屋書店の高井省吾副社長は1日,米アマゾン・ドット・コムの日本進出に関して,「アマゾンのような有名企業が日本に進出することを歓迎する。敵対し排除しようなどとは考えていない」とコメントした。この発言は,紀伊國屋書店が電子書籍事業でマイクロソフトと提携することを発表した記者会見で出た。

 紀伊國屋書店はインターネットを利用した書籍販売サービス「BookWeb」で,月間3億6000万円を売り上げている。1996年10月のサービス開始から売上高を増加させ続けていることもあり,高井副社長は,「インターネットを使って日本の書籍を販売することでは,アマゾンよりはるかに先行している」と自信を見せた。

 加えて,「インターネットでよく売れる書籍と,店舗で売れる書籍はほとんど一緒」と高井副社長は指摘した。つまり,紀伊國屋書店は国内に大規模な店舗を構え,常に売れ筋商品を把握できる。したがって,インターネット販売でも絶対に有利という理屈である。(栗原 雅=日経コンピュータ編集