「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が,携帯電話を使ったCDやDVDの通販事業を拡大している。昨年12月に「iモード」,今年7月に「J-スカイウェブ」で通販を始めたのに続き,9月30日からは「EZweb」でも通販サービスを開始する。これにより,インターネット接続機能を持つ,すべての携帯電話から,TSUTAYAの通販を利用できることになる。Webを含めた四つのインターネット通販チャネルを駆使して,年内に月商1億円を目指す。

 CCCは「TSUTAYA Online(http://www.tsutaya.co.jp/)」のサービス名で,インターネットや携帯電話を使ったエンターテインメント情報の提供や通販サービスを展開している。TSUTAYA Onlineには,2000年8月末時点で77万人の会員がいる。そのうちの半数以上が携帯電話から入会した会員である。CCCは「携帯電話の利用者は通販嗜好が高い」と見ており,携帯電話を極めて重要な販売チャネルに位置づけている。

 昨年12月の時点で,CCCは1年後の今年12月の「eクリスマス」に,インターネット通販だけで月商1億円いう目標を立てた。実際,今年6月は月商3000万円,7月は月商5000万円と,目標達成に一歩一歩近づいてきている。現在の勢いを考えると,年内の目標達成は確実だろう。

 もちろん,躍進の裏には,地道な努力がある。今年夏には,通販での取り扱い商品数をそれまでの10倍の1万点に拡大。さらに,在庫がなくても,すぐに仕入先から商品を取り寄せて出荷できる体制を整えた。(川又 英紀=日経コンピュータ