インターネット取引所(eマーケットプレイス)を運営する韓国のベンチャー企業イーシープラザ(http://www.ecplaza.com/)が日本法人「イーシープラザジャパン」(http://www.ecplaza.co.jp/)を設立し,日本市場に本格参入した。イーシープラザは取引対象を限定せず,動植物・鉱物から化学製品,機械類,電気機器などあらゆる物品を扱う取引所。現在166カ国約3万社が会員として登録している。現在,同社のサイト全体に対する物品の売買申し込み(オファー)は1日平均800件,売買交渉は同3500件あるという。同社は「世界最大の貿易サイト」としている。

 イーシープラザジャパンは2001年3月までに2万社,2004年3月までに20万社の会員獲得を目指す。ウォン・ソンムク社長兼CEO(最高経営責任者)は,「中小企業が安心して取り引きできるeマーケットプレイスを構築する。日本で多数の会員企業を獲得できれば,日本企業への売り込みを目指すアジア諸国の企業を大量に取り込むことができる。日本での成功がアジア制覇につながる」と意気込みを語る。全世界では2000年内に30万社,2002年内に130万社の会員獲得を目標に掲げる。

 イーシープラザは「グローバル・サイト」と呼ぶ英語のサイトのほかに,韓国語と中国語のサイトをもつ。今回の日本法人設立に伴い,日本語のサイトを正式に開設した。4月から試験運用を始めており,すでに60社が登録している。会員企業は,取引したい物品の仕様や条件を日本語で登録できる。登録された情報は英語に翻訳されてグローバル・サイトにも掲載される。

 会員になった企業の会費は無料。イーシープラザは,同社のサイトを通じて付加価値サービスを有料で提供する企業から手数料を徴収することで収益を確保する。具体的には,企業の信用情報を提供したり,積荷保険を販売するサービスが考えられるという。

 イーシープラザジャパンは2002年に株式を公開する予定。「公開によって300億円を調達し,当社のサイトで取引が成立した企業向けに国際的な物流サービスを提供したい」(ウォン社長)とする。(中村 正弘=日経コンピュータ