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【RFIDユーザーフォーラム・レポート】実証実験で具体的に見えてきたRFIDの効果と課題(1)

3月16日に開催された「RFIDユーザーフォーラム Spring 2004」(RFIDテクノロジ主催)では,無線ICタグの技術動向や国内外の先進事例の講演をはじめ,アパレル,出版,家電の各業界による実証実験の取り組みを紹介。経済産業省がICタグの普及に向けた日本の戦略を説明した。講演とパネル・ディスカッションでは導入事例や実証実験を通じて流通管理の効率化などに高い期待が寄せられる一方,技術,運用面での課題も指摘された。また,フォーラム会場では協賛各社のRFID関連製品・サービスが展示され,参加者の注目を集めていた。

 基調講演では,スイスSt.Gallen大学技術経営学部のエルガー・フライッシュ教授が「欧州におけるRFIDシステムの先進事例と注目アプリケーション」について解説した。無線ICタグを利用して商品管理やレジの精算に役立てる小売業,高価なウエハーのトラッキングに活用する半導体メーカーなどを例示。「小売業の独メトロでは,無線ICタグに投資することで長期にメリットがあると判断としている。商品管理の省力化によるコスト削減など,投資効果のあるビジネス・ケースを作っていくことが普及への鍵を握る」と指摘した。

 続いて登壇した石川島播磨重工業航空宇宙事業本部相馬工場生産計画グループの坂場守課長は,「無線ICタグを活用した固定資産管理システム『KEEP』」について紹介。無線ICタグ,登録用PDA,固定資産データベースを組み合わせることで,「棚卸作業時間を大幅に短縮できたことに加え,データの更新漏れや転記ミスがなくなり,情報の品質が向上した」と導入効果を説明。今後,消耗品管理などほかの管理業務にも活用していくという。「課題の一つは,無線ICタグの価格が高いこと」として,メーカーの改善策に期待を寄せた。

 テクノロジセッションでは,流通システム開発センターの坂井宏専務理事が「EPCglobalの最新動向」を解説した。EPCシステムは,RFID技術とネットワーク技術を組み合わせ,無線ICタグを付けた商品やパレットなどをサプライチェーン全体でタグ・リーダーを用いて識別するとともに,「無線ICタグに書き込まれた商品のEPCコードをキーにインターネット経由で商品データベースにアクセスし,商品の属性情報を瞬時に入手できる。EPCは,多様な用途に応用できる発展性の高いシステムとなっている」と利点を述べた。

 ユビキタスIDセンターYRPユビキタス・ネットワーキング研究所の越塚登副所長は,「ユビキタスIDの最新動向」を紹介した。ユビキタスID技術の要素システムとなるucodeタグや携帯端末のユビキタスコミュニケータ,ucode解決サーバなどの開発について解説。そして,JAよこすか葉山と京急ストアで実施された青果物トレーサビリティ実証実験の概要を説明。生産者の評価は「おおむね良好」としながらも,今後の課題として「農業従事者の高齢化に対応したヒューマン・インタフェースの開発」などを挙げた。





 [2004/03/26]

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