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無線ICタグで変わる小売業−−ドイツでのスーパーマーケット実験店に見る(第1回-1)

店頭に情報サービスがあふれる

2004/02/10

渡辺 桂三


写真1 店舗の外見はさほど未来的ではない
写真1 店舗の外見はさほど未来的ではない

 ドイツ・デュッセルドルフ空港から車で約30分,ラインベルグ(Rheinberg)という町に「METRO Group's Extra Future Store」(以下Future Store,注1)がある。デュッセルドルフで働く人々のベッドタウンの,一見するとごく普通の郊外型スーパーマーケット(写真1)だが,ここが世界から注目を集める,実際の店舗で無線ICタグを使用する最先端の実験の現場だ。

 2003年の夏,筆者はこのFuture Storeを訪問し,その内部を見学することができた。本稿では,店舗の様子などを日本のスーパーと比較しながら,実証実験の内容を紹介し,日本で同様の実験を行う際のポイントや,問題点として感じたことなどを紹介したいと思う (注2)。


派手なカートでお買い物スタート

 Future Storeの店舗の前には大型の駐車場があり,買い物客のほとんどは車で来ている。日本の郊外型スーパーでもさほど珍しくない光景である。

写真2 売り場入口には防犯ゲート
写真2 売り場入口には防犯ゲート
写真3 売り場出口にも防犯ゲート
写真3 売り場出口にも防犯ゲート
写真4 無線ICタグ内蔵のショッピング・カート
写真4 無線ICタグ内蔵のショッピング・カート

 店内に入ると,入口と出口がはっきり分かれ,どちらにもやや威圧感のある万引き防止用ゲートが据え付けられていた(写真2,3)。セキュリティ問題への意識は,日本のスーパーとはかなり違うものと思われる。

 ショッピング・カートは日本のスーパーでも普通に見かけられるが,たいていは金属質のずっしりとした安定感のあるものである。だがこのFuture Storeでは,やけに目立つ配色の「非金属」製のカートを使用していた(写真4)。

 このカートには,実は大きなサイズの無線ICタグが組み込まれている。非金属質なのはそのためのようだ。カートに内蔵された無線ICタグの用途は,利用者の入出店の管理や店内での位置検出などである。利用者が店内のあるポイントを通ると広告を近くのディスプレイに表示するとか,利用者のよく行く場所を検知するなど,さまざまな利用法を考えているとのこと。だが筆者が見る限り,実際にはほとんど稼働していないようだった。





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