米Microsoftは2005年7月27日,次期Windows「Windows Vista(開発コード名:Longhorn)」ベータ第1版の配布を始めた。秘密保持契約を結んだベータテスター,開発者向けの情報提供サービス「MSDN」および「TechNet」の会員など向け。DVD-ROMやWebサイトからのダウンロードで提供する。ファイルサイズは2.41Gバイト。動作環境は,DirectX 9対応グラフィックス・チップと512Mバイト以上のメモリーを搭載するx86互換プロセッサ搭載機。2006年後半の製品出荷を目指す。

 2003年10月に提供したアルファ版「Longhornテクニカル・プレビュー版」との大きな違いは,リレーショナル・データベースを基盤とするファイル・システム「WinFS(開発コード名)」が省かれたこと。当初は同社の「SQL Server」のサブセットをWinFSとして搭載する予定だった。しかし2006年後半のWindows Vista出荷にWinFSの開発が間に合わないとの理由で,Windows Vista出荷後にWinFSのベータ版を提供する方針に変更。ファイル検索によって動的にフォルダを生成する「仮想フォルダ」は,WinFSを使わずに実装する。

(高橋 秀和=日経バイト)

米Microsoft社