
W-SIMは大きく3通りの使い道がある。(1)PDAや電話端末に挿して音声通信とデータ通信機能を付加する,(2)USBなどのインタフェースを持つアダプタに挿してパソコン用のデータ通信カードとして使う,(3)自動販売機や計測器などに挿しデータ通信を持たせる,というもの。今年11月にも,W-SIMを挿すとPHS電話機になる音声端末とUSB接続のアダプタを出荷する予定である。発表会で展示した音声端末の試作機は,サイズが幅47.8×奥行き102.1×高さ19.8mm,1.4インチのTFT液晶を搭載する。メール機能や留守番電話機能などを備える。
同社はこうした通信モジュールのシリーズを総称して「WILLCOM Core Module」と名付けている。現時点ではW-SIMのほかに二つの製品を用意する。一つは2005年5月にCSC(Cyber Space Communications)が発表した「CSCエンジン(CE-001P)」。もう一つは現在開発中の「PHSエンジン」である。CSCは2005年1月に松下電器産業など6社が株主となって設立された会社で,玩具やリモコン,メーターなどにCSCエンジンを組み込んで遠隔から操作する「MyAccessサービス」を提供する。
CSCエンジンはW-SIMより一回り大きい( 幅60×奥行き40×高さ8mm)。データ通信に特化し,32kビット/秒のパケット通信に対応する。アンテナは内蔵しない。また,ピン数もW-SIMが18本,CSCエンジンが40本と異なる。PHSエンジンはアンテナを内蔵せず,W-SIMよりもさらに小型化する。
端末の発表にあわせて,W-SIMを挿して使う対応機器や,アプリケーションの開発などに携わるパートナーで構成する「WILLCOM Core Module Forum」の設立も発表した。現在,主旨に賛同した企業はパソコン・メーカーや通信機器メーカー,玩具メーカー,デザイン会社など46社。フォーラムの詳細は今後決める。正式なメンバーは,そのときに発表する。フォーラムに加わると技術仕様の提供や機器の接続検証,開発キットの購入が可能になる。