ジャストシステムは2005年6月28日,XMLをデータ形式に採用した文書編集ツール「xfy(エクスファイ) Basic Edition 1.0」を発表した。2005年10月に発売する。異なるデータ構造(ボキャブラリ)を持つ複数のXMLデータを一つの文書として扱えるのが特徴。またデータの見た目(ビュー)を定義したり,ツールに独自のメニューを付け加えたりする開発ツールも別途提供する。同日,無償ダウンロードできるベータ版をWebサイトで公開した。製品の価格は未定。

 xfy Basic Editionは,2004年11月に同社が公開した「xfy technology」に基づく最初の製品。画像を表現するSVG(Scalable Vector Graphics),数式を記述するMathML(Mathematical Markup Language)など,複数のボキャブラリから成るXMLデータを一つの文書として扱える。文字や絵,表計算などさまざまな要素を含む文書を作成/編集できる。

 データの見た目(ビュー)を切り替えて,一つのXMLデータをユーザーの役割ごとに異なるビューで表示したり,自分の必要なデータだけを抜き出したりできる。ビューはユーザーが定義可能。そのため,独自のスクリプト言語「XVCD」を用意している。XMLデータを別の構造のXMLデータに変換する言語「XSLT(XSL Transformations)」を拡張したもの。ツールに独自のコマンドやメニューを追加することもできる。例えばデータの中から,条件に適合するものだけを抽出するといった処理をコマンドとして記述し,ツールのメニューに割り当てることが可能。xfy Basic Editionには,GUI(Graphical User Interface)でビューを定義できる「xfy View Designer 1.0」と,XVCDでコマンドの処理を記述したり,それを簡易実行できる「xfy Developer's Tool Kit 1.0」も別途提供する。

(八木 玲子=日経バイト)