日本AMDは2005年4月22日,Opteronコアを二つ集積したサーバー向けデュアルコア・プロセッサ「デュアルコアOpteron」を発表した。4~8プロセッサ構成に対応するOpteron 875(動作周波数は2.2GHz)/870(同2GHz)/865(同1.8GHz)を同日に出荷開始。2プロセッサ構成が可能な275(同2.2GHz)/270(同2GHz)/265(同1.8GHz)を同年5月下旬に出荷する。価格は1000個ロット時で,それぞれ29万1390円,23万6390円,16万6540円,14万2890円,11万5610円,9万3610円。製造プロセスは90nmルール。ダイサイズは199平方mm(米Intel社のデュアルコア・プロセッサPentium Extreme Edition 840は206平方mm)。トランジスタ数は約2億3320万(同約2億3000万)。

 Opteronは1999年の設計当初からマルチプロセッサ用の調停機構を集積。マルチコア化の準備を進めていた。デュアルコアOpteronはキャッシュの同期やコア間の調停をプロセッサ内で処理できるため,Pentium 4コアをチップセットが調停するIntelのデュアルコア・プロセッサに比べると性能面で有利と見られる。

 ただAMDが最も強調した優位性は,既存のマザーボードをBIOSアップデートでデュアルコアOpteron対応にできる互換性。熱設計電力を従来Opteronと同等の95Wに抑えたため,既存のサーバー機の設計を変更することなくデュアルコアOpteronにアップグレード可能だという。確かにキャッシュの同期処理によって性能が低下するのは,4プロセッサ以上の大規模なマルチプロセッサ構成で,ロックが多発する処理を実行する場合に限られる。コアの数が2の段階で性能面の差が出るかどうかは微妙なところだ。

 デュアルコアOpteronの発表に合わせて,クライアント向けのデュアルコア・プロセッサを発表した。名称は「Athlon 64 X2」。4800+,4600+,4400+,4200+。出荷時期などの詳細については同年6月に発表する予定。1000個ロット時単価はそれぞれ,11万110円,8万8330円,6万3910円,5万9070円。Athlon 64ブランドの最上位製品である「Athlon 64 FXシリーズ」はシングルコア・プロセッサとして継続する。Athlon 64 FXが主なターゲットとするゲームのプログラムのマルチスレッド化が進んだ段階でデュアルコアに切り替えるという。

(高橋 秀和=日経バイト)

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